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タコノアシ

タコノアシは八王子市で絶滅寸前の危機にあります。豊かな水辺環境を象徴するこの貴重な植物が消えて行く事は寂しい事です。川口の自然を守る会ではタコノアシの保護に全力を注いでいます。今年は川口地区内の犬目町に新たな群生地が見つかり、その保護活動を行う傍ら、生育環境の調査、研究も行っています。珍しいタコノアシの花や秋の紅葉の美しさを堪能してください。
環境省:j準絶滅危惧種 東京都:準絶滅危惧種:
 和名 蛸の足 ベンケイソウ科タコノアシ属 学名:Penthorum chinense 撮影地 八王子市犬目町 川口町
川口の自然を守る会  2015−10−11 最終更新
タコノアシは7月下旬から8月下旬にかけて淡い黄色を帯びた花を多数つける。逆さにすると、吸盤の付いた蛸の足を開いたような形に見える
10月中旬になると、葉、茎、種子共に鮮やかに紅葉する。

八王子市でこれまでに、生育が確認されているのは横川町の弁天池、長沼公園、多摩川の中洲などでしたが、既に長沼公園、多摩川の中洲にあったものは絶滅し、弁天池は環境悪化でわずかに生育は認められるものの、絶滅は時間の問題です。幸い、川口の自然を守る会では、川口地域内を隈なく調査し、犬目町に生育していることを確認しました。しかし発見場所は土地改良事業などで相次いで埋め立てられ、一時は絶滅寸前かと思われました。会では、絶滅を防ぐため、川口ビオトープで種の保全を図ってきました。しかし、、2006年になって、新たな生育場所が発見され、今度こそ、守り抜くため、会独自で保護活動に取り組んでいます。
残念なことですが、上記の生育地は、埋め立てられて、絶滅してしまいました。
タコノアシ再生に向けた取り組み
1 絶滅地周辺の水路などを丹念に探し、幼い株を探し出し移植した。
2 保存しておいた種子を容器内に播種し、発芽したものを移植した。
3 移植地に直接播種した。
 これらの試みは失敗の連続でしたが、今ではいずれも移植地に定着しました。しかし生育は良好では有りません。良好に生育した場合は、秋になると美しく紅葉するのですが、移殖されたものは、紅葉が美しいとは言えません。原因は不明ですが、水質、水温(湧水が主で、水温が低い)、地力などが複合的に作用しているのではないかと考えています。美しい紅葉が見られるようになるまで、まだ試行錯誤がツ続くのではないでしょうか。
以下に生育地の状況(2015年)を紹介します。

2015−04−03 発芽

2015−07−15 開花

2015−08−03 花の最盛期

2015−09−07 紅葉の始まり
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